↑『原水爆禁止2007年世界大会・長崎』開会総会で、特別報告をおこなう田上富久長崎市長
今こそ、非核・平和都市宣言を!
核兵器の廃絶は今世界の声となり、圧倒的多数の政府もその実現を求めています。しかし、世界には現在なお27,000発近くの核兵器が蓄積、配備され、多数の弾頭がいつでも発射できる態勢におかれています。
ヒロシマ・ナガサキの悲劇が示すように、核兵器の使用は人道に対する犯罪であり、人類は核兵器と共存できません。核兵器の廃絶は人類の生存にかかわる最重要点課題です。1996年年オランダ、バーグでの国際司法裁判所で「核兵器の威嚇または使用は、国際法とりわけ人道の原則及び規則に反する」とした勧告的意見が出されています。
また、2000年核不拡散条約(NPT)再検討会議では、核保有国は全面的核廃絶を明確に約束しました。しかし現実は、核軍縮は進まず、核不拡散体制そのものが崩壊の危機に面しています。
市長はこの国際司法裁判所の勧告的意見をどうお考えですか、また、核軍縮を阻んでいる要因を何だとお考えですか。お答え下さい。
今、憲法9条を改悪し、海外で戦争ができる国につくりかえようとする動きの中で、みなさんも記憶に新しいと思いますが6月30日、初代防衛大臣に任命された自民党の久間章夫氏が、アメリカの原爆投下について、「しょうがない」との発言がありました。この発言は被爆者をはじめ多くの国民の怒りを浴び、久間氏は辞任に追い込まれました。また、「原爆投下正当化論」がアメリカの中でも根強く、生き続けています。
こうした状況の中で、唯一の被爆国国民の核兵器廃絶の運動は、2010年のNPT再検討会議に向けて、国連とすべての加盟国、とりわけ核保有国に核廃絶の実行を求めています。日本政府に対しても核兵器の廃絶と「非核三原則」の厳守を世界に宣言することを求める「非核日本宣言」の運動を強めています。
わが市議団は、これまで幾度か非核宣言の実行を求めてきましたが、「表現に違いはあるものの、その内容は同じく核兵器の廃絶を願ったものである」との答弁が続いています。しかし、今は願っているだけではなく、積極的に核廃絶を訴えることが求められています。
6月6日現在、これは長崎市原水協の調査ですが、非核宣言自治体は全国1,874自治体、1,448中自治体(77.2%)に及び、13の自治体では非核の条例化をおこなっています。本市においても旧船穂町、旧真備町では「非核の町」宣言をおこなっていることからも、今こそ倉敷市が、非核・平和都市宣言をおこなうことを求めたいと思います。市長の見解をお示し下さい。
【答弁】(古市市長) いうまでもなく。人類と核兵器の共存はありえないものであり、世界で唯一の被爆国として、今後もより一層、恒久平和実現に努めなければならないと考えている。
「非核都市宣言をしてはどうか」については、昭和61年9月に「倉敷市平和都市宣言」の中で、「非核」という表現はないものの、その内容は同じく核兵器の廃絶と核戦争を繰り返すまいという強う意思を表明したものと考えている。
核兵器廃絶の強い意志を表明しているのは、評価できます。しかし、それを形に表すことが重要なのです。
形に表すことが出来ない、「何か」があるのでしょうか?
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