8項目について当局より報告がなされました。
(1) 障害者自立支援法の抜本的な見直しに向けた緊急措置について
新聞でも報道されましたが、利用者負担の見直しが実施されます。応益負担となり利用者が重い負担に悲鳴をあげています。この度の政府の負担軽減策は当然のことであり、国民の運動が政府を動かしたといえます。
概要は、①低所得者世帯を中心とした利用者負担の軽減、②障害者の世帯範囲の見直し(「世帯」から「個人単位」に)、③障害児の世帯の負担軽減、などです。利用者負担額の軽減は7月から実施されます。
私は、「負担増の根本原因は応益負担にある。ここを改めなければいけない」、市として政府に対し応益負担の撤廃を強く求めることを要望しました。
また、市の利用者負担独自軽減策は引き続き実施されます。
(2) 障害福祉サービス事業者の指定取消等について
「地域支援センターたいむ・カプセル」の介護給付費等の不正請求事件
(3) 税制改正に伴う介護保険料の激変緩和処置の継続について
平成20年度も19年度の激変緩和措置の継続を行います。政令改正で保険者(倉敷市)の判断での実施が可能となりました。市民の要望からすれば実施は当然のことであり、抜本的な見直しが求められます。
自民・公明の税制改悪で、受け取る年金額は減るにもかかわらず、高齢者の非課税限度額の廃止、老年者控除の廃止、年金控除の縮小などにより見かけ上の所得が増え、課税世帯が急増しました。大きな負担が高齢者を襲ったわけです。税制改悪はそれだけにとどまらず、国保料、介護保険料などに連動し、負担が雪だるま式に増えました。わが党は一貫して反対してきました。
(4) 認知症対応型共同生活介護整備事業者の決定について
倉敷西圏域におけるグループホームの事業者が、「医療法人誠和会」に決定しました。
(5) 介護保険福祉施設(特別養護老人ホーム)入所状況等調査結果について
依然、特養の待機者は増加の一方です。平成19年10月末現在2,133人で、対前年比40人増です。特に在宅で待機の方が1,214人と半数を超えています。
利用料の負担増で特養にもはいれない、在宅で充分な介護サービスも受けられない、どうしろというのでしょう。抜本策が求められます。私は、「待機者数がここ数年2000人で推移しているが、市の基本的な姿勢として、これで良しとするのか」と質しましたが、明確な答えはありません。
(6) フェブリノゲン製剤納入医療機関公表に伴うC型肝炎ウイルス検診事業及び相談状況
(7) 特定健康診査・特定保健指導の自己負担について
国保の特定健診保険料は、40歳~69歳までが個別健診で課税世帯2000円、非課税世帯600円、集団検診で課税世帯1000円、非課税世帯300円です。
70歳以上は現在無料ですが、70歳~74歳までの特定健診と、75歳以上の後期高齢者の健康審査は、課税世帯600円、非課税世帯300円となります。
健診後の特定保健指導の自己負担割合は、課税世帯は費用の1割、非課税世帯は0.3割となります。70歳~74歳はそれぞれ0.3割、0.1割です。
これまで、70歳以上の方は無料で行われていました。自己負担額が高いか安いかの判断はぬきにしても、ここでも高齢者に対する負担増が行われます。健診受診率の向上につながるのか、疑問です。
(8) 倉敷市食育推進計画策定の答申について
その他、委員から施設内で感染症が発生し、死亡者がでた特別養護老人ホーム「オレンジヒルズ」について、その後の経過の報告が求められました。
私も、「倉敷市保健所としての指導のあり方はどうであったのか、施設側の感染症対策に対する取り組みはどうであったのか」、質問しました。
保健所長は、「1月10日に立ち入り調査を行い、通報の遅れをはじめ、食品衛生法及び感染症法に基づき、命令に近い形で厳しく指導をおこなった。消毒も外部の業者におこなわせた」、感染症予防については「保健所として、年に1~2回感染症対策マニュアルの講習会を開いている。今回、1月10日に感染症まん延防止の留意点を各施設に出し注意を呼びかけた」と説明。
「オレンジヒルズについては、前回の講習会にきておらず、また、他の施設と比べて危機管理が弱い」と答弁。施設側の危機管理意識・体制の弱さを指摘する形となりました。
最後に、現在の石油高等問題で、保健福祉にかかわる部分での要望をおこないました。市議団の調査で要望が寄せられた、福祉作業所の暖房用灯油への補助、あるいは低所得者世帯に対する福祉灯油の実施など、を求めました。
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