4月実施の「全国一斉学力テスト」のその後について、教育長に問う
私は、東京都足立区での学力テストをめぐっての相次ぐ不正事件を取り上げ、この不正事件の背景には、都や区のテストで、平均点や順位をホームページで公表し、テストの成績によって学校に配分する予算に差をつけるなどの徹底した平均点競争の導入にある。と指摘し、4月に実施された「全国学力・学習状況調査」、いわゆる「全国一斉学力テスト」のその後について、教育長に3点質問しました。
①全国学力・学習状況調査」の調査結果の公表について、私は、結果を足立区のような形で公表して、学校を平均点競争に駆り立てることはすべきでない、公表は見合わせるべきと考えるが、倉敷市教育委員会はいつ、どういった方法で行おうとしているのか。
②6月議会で教育長は、「返却された調査結果から、児童・生徒一人一人がみずからの課題を設定し、一層主体的に学習することができるという点で指導に生かせると考えている。」と述べられたが、具体的にはどういった指導を考えているのでか。
③足立区での不正行為について、この事件を産んだ背景を何だと考えているのか。
そして、この調査の目的から、児童・生徒の位置づけは、単なる調査対象に過ぎず、直接、児童・生徒の学力向上を図るためのものになっていないこと。児童・生徒が主役になっていないことを指摘し、倉敷市では競争と統制の「教育改革」とは一線を画して、子供の成長を中心にすえた教育を行うことを求め、次回から「全国学力・学習状況調査」に参加しないことを、倉敷市教育委員会に強く求めて、質問としました。
吉田教育長は、これらの質問に対して、6月議会での答弁を繰り返すに終わりました。足立区での不正行為については、「新聞報道等で知りえた範囲では、非常に残念なことと思っている。」との発言にとどまり、テストの結果で学校や子どもを序列化しようとする現在の教育施策自体の問題点には触れずじまいでした。
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